フェイクスイーツ基礎知識:①粘土の種類と特徴を知ろう

こんにちは、アリア‐食べられない洋菓子店-のLiccaです。今回から、フェイクスイーツ初心者さんに向けた記事を不定期で更新していきたいと思います。

渾身のクレームブリュレ

第1回目はずばり、粘土の種類と特徴について。

粘土って種類が多いので、何から揃えればいいのか分からない!という初心者さんはとても多いと思います。自分でいろいろと試して感覚をつかむのが本来であればベストなのですが、いきなり多くの種類を揃えるのは大変だし、良し悪しの判断をしづらいですよね。

私の場合、だいたい10~13種類ほどの粘土を常にストックしていて、作るパーツによって使い分けたりブレンドしたりしながら作品を制作しています。

今回はその中でも使用頻度の高い粘土とその特徴をまとめてみました。自分が作りたいものと照らし合わせて、粘土選びの参考にしていただければと思います。

なお、ここで述べているのは、あくまでも個人的な使用感です。人によっては感じ方が変わってくるかもしれません。ご了承くださいね。

フェイクスイーツの制作に最適な粘土たち

粘土のストックたち。写真に入りきっていないものもたくさんあるよ

粘土と一言でいっても、その特徴は商品によってさまざま。一般的に、スイーツやフードの制作では自然乾燥する樹脂粘土を使用することが多いのですが、例えば同じ「樹脂粘土」であっても、それぞれの癖や使用感、制作に適したパーツなどが異なります。

原料や細かな分類に関しては語り始めるとキリがないので控えますが、私が普段メインで使用している粘土たちは以下です。

ハーティクレイ/軽量粘土(軽量樹脂粘土)

とてもやわらかくて扱いやすい粘土で、スポンジマカロンパンケーキクリームなど、ふわふわした質感の再現が得意です。

『軽量』という言葉通りとても軽く、重さは小さじ1杯で2gほど。樹脂粘土のように制作しているそばから乾燥してしまうといった心配が少ないため、初心者さんにも扱いやすい粘土だと思います。仮にひび割れても、水でなじませることで簡単に修正することができますよ。

私の場合、親子向けの体験教室を開催する際にこの粘土を使うことが多いのですが、参加者さんからは「感触がよくて癒される」と好評です。

ハーティを使用した作品例 モンブランタルト

このモンブランは、マロンクリーム&生クリーム部分にハーティクレイを使用しています。クリームのふわふわ感、伝わるでしょうか。

ハーティ使用時の注意点

水に弱く、乾燥後もやわらかいため耐久性は低いです。そのため、ヒートンなどの金具を取り付けるようなアクセサリー加工は向いていません。販売作品に使用するのであれば、メモスタンドやアクセサリートレイ、置物などの室内用作品にとどめるのが無難です。

ニスを厚めに塗ったり樹脂粘土に混ぜることで強度が上がるから大丈夫…という声も時々聞きますが、私はあまりおすすめしません(もちろん個人で制作して使用する分には、全然問題ないですよ^^)

グレイス/樹脂粘土

こねた感じはもちもちしていて柔らかく、しなやかさのある樹脂粘土です。硬化すると透明感やツヤが出るため、果物ナッツ薔薇チョコなどの制作に適しています。薄くのばすことができるので、ミルフィーユクレープの制作にもおすすめ。

次に紹介する樹脂粘土『コスモス』との相性がよく、好みの比率でブレンドすることで、より表現の幅が広がりますよ。

グレイスを使用した作品例 ミルフィーユ

この作品のミルフィーユ生地はグレイスで制作しています。

グレイス使用時の注意点

軽量粘土ほどではないものの、耐水性は低いです。また、乾燥後の収縮率が高いため、制作の際は少し大きめに成型するなど少々注意が必要です。(ミニチュア作品など、小さく制作したいときには便利な点でもあります)。

コスモス/樹脂粘土

樹脂粘土の中でも、少々癖のある粘土です。袋から出したときは固いのですが、こねていると体温でとても柔らかくなります。なんだろうな、片栗粉に水を混ぜた時のような不思議な感触を味わえます(例えが下手でごめんね)。

引っ掻くとぼそぼそザクザクとした質感を表現できるので、クッキーやハードなパンシャーベット系アイスなどの制作に適しています。乾燥後はマットでかっちりとした仕上がりに。

前述した『グレイス』との相性がよく、ブレンドすることで制作の幅が広がります。

コスモスを使用した作品例 ラムレーズンサンド

この作品のサブレ部分はコスモスで制作しています。かじりかけの断面なども表現しやすいのが特徴です。

コスモス使用時の注意点

制作するものによっては成型しづらいのが難点です。扱いに慣れるまでは、成型~乾燥までの間に形が崩れたり、つけた質感が薄くなったりしてしまうことがあります。また、フルーツなどの制作にはあまり向いていません。

モデナ/樹脂粘土

(開封後の写真でごめんなさい、そのうち撮りなおします…!)

こねているときの感触はやや固めで、乾燥後はプラスチックのような質感になります。硬化すると半透明+ツヤがでるため、グレイスと同じくフルーツナッツ類の制作に適しています。

水に溶かしてクリームチョコソースアイシングなどに使用することも多い万能な粘土です。他の樹脂粘土に比べると、少し黄味がかっているのも特徴的。

また、耐水性・強度が高いためアクセサリーの制作に向いています。

モデナを使用した作品例

水+絵の具を混ぜてチョコレートソースに。

デナ使用時の注意点

表面の乾燥が早く、成型に時間がかかった場合はひび割れを起こしてしまうことがあります。こねていて少し固くなってきたなと思ったら、霧吹きやスポイトなどを使って水分を足しましょう。また、乾燥後はカチカチに固まるので、カットするのが難しいです。完全に乾燥する前にカットしてしまうか、グレイスなどの柔らかい粘土を混ぜることで切りやすくなりますよ。

すけるくん/透明粘土

扱う際に少しコツが必要なものの、オレンジやレモンの果肉、ラズベリー、ドライフルーツなど、透明感の強いパーツの制作には欠かせないのがこの粘土です。油分が多くよく伸びるのが特徴。今回取り上げている粘土の中で、最も透明度が高いです。

すけるくんを使用した作品例 オレンジ

すけるくんで制作したオレンジ。みずみずしさをうまく表現してくれています。

すけるくんを使用する際の注意点

塗料を練りこむ場合に、分量の加減がとても難しいです。収縮率も高いため、乾燥後に色やサイズがイメージと合わず、泣く泣く作り直した経験が何度もあります^^;。乾燥のスピードが遅く、3週間以上要することも。

おまけ 原型づくりに最適な粘土

(左)グレイスカルピー/オーブン粘土

フィギュア制作によく使用されている粘土です。フェイクスイーツ作家さんで使用している人は少ないかもしれません(というか見たことないです^^;)。私は原型を作る際に愛用しています。

オーブンで加熱するまでは硬化しないので、納得のいくまでこねくり回すことが可能です。また、 硬化後もほとんど縮まない点が魅力的です。

(右)プレモ!スカルピー/オーブン粘土

同じくオーブンで硬化するタイプの粘土。グレイスカルピーよりも固くて折れにくく、硬化後はTHE・プラスチックといった印象です。

基本は原型制作に使用していますが、丈夫&水に濡れても溶ける心配がないので、最近はパーツ制作に使うこともあります。

で、結局初心者におすすめな粘土はどれなのかって言いう話

ものすごく長くなってしまった…。絞りに絞ってこれですよ。チッ、これだから粘土オタクはって話です。

初心者さんの場合、ハーティなどの軽量粘土を1種類+グレイス、コスモスの計3種類が揃っていれば、充分幅のきいた作品を作ることができるのではないかと思います。私が運営している教室でも、初級コースで使用する粘土は基本的にこの3種類です。

その上で、より透明度が高いパーツの制作が必要になった場合は透明粘土すけるくんを取り入れてみたり、強度にこだわりたい、チョコやソース・アイシング作品を作りたいという場合にはモデナを取り入れてみたりと、自分の作品の方向性に合わせて少しずつ増やしていくのがおすすめです。

ともに楽しき粘土ライフを送りましょうね。ではでは、またの更新で!

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